ローンがあるけど住み替えたい！次の住宅購入で使える住み替えローンとは？

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不動産コラム

2023/02/16

ローンがあるけど住み替えたい！次の住宅購入で使える住み替えローンとは？

基本的に住宅ローンが残っている状態では、次の住まいを購入することは簡単ではありません。ローンが残っている場合、住宅を売却した代金で完済することは可能ですが、売却代金を使ってもローンが残ることはあります。そんなときに検討したいのが住み替えローンです。

今回は、住み替えローンがどのようなものかについて解説します。

■住み替えローンとは

住み替えローンの利用にはメリットとデメリットがあり、正しく理解していないと住宅の購入に失敗する可能性があります。まずは住み替えローンの特徴を押さえ、利用時のポイントや注意点を考えていきましょう。

・住み替えローンとは？

住み替えローンとは、住み替え時に残った旧住宅のローンと新居の住宅ローンをまとめて借り入れができるサービスのことを言います。現在の住宅を売却してもローンが残ってしまう（オーバーローン）場合に利用するもので、残債があっても新しい住宅を購入するための資金を融資してもらえるのが特徴です。

・住み替えローンのメリット

住み替えローンを利用する最大のメリットは、自己資金が不足していても、住み替えられることです。基本的に住宅を売却する際は、残りのローンを一括で支払い、借入時に設定された抵当権を抹消しなければなりません。しかしなかには、貯金がないなどの理由で返済が難しいケースもあるでしょう。住み替えローンを利用すれば、払いきれない残債分の資金を借り入れてローンを完済することで抵当権が抹消されるため、住宅を売却しつつ新居を購入することが可能になります。

・住み替えローンのデメリット

一方、住み替えローンは新居の購入価格以上の債務を抱えることにより、経済的な負担が増すでしょう。また、通常の住宅ローンよりも金利が高いことも多く、月々の支払額も高額になりがちです。

さらに高額な資金を融資する住み替えローンでは、借りる人の収入や職業、勤続年数などの返済能力がより重視される傾向にあります。ローンの審査に万が一通らなかった場合は、住み替え自体が難しくなることも考えられるでしょう。

■住み替えローンの利用の流れ

A「住み替えローンを利用する流れは、一般的な住宅ローンと同じでしょうか？」

B「いいえ。住み替えローンを利用する場合は旧住宅のローン残債がある分、手続きが複雑になりがちです。スムーズな住み替えをするためにも、住み替えローンの基本的な流れを押さえておきましょう。」

・住み替えローンの流れ

住み替えローンを利用する際には、以下の流れで準備や手続きを行う必要があります。

現在の住宅のローン残債を確認する
住宅の住み替えを不動産会社に相談する
住み替えローンの借入が可能な金融機関を探す
事前審査に申し込む
本審査を受ける
融資を受ける

・審査前と審査後の注意点

なお、住み替えローンの審査前と審査後の流れには注意が必要です。審査に申し込んだからといって、必ずしも融資が受けられるわけではないことを理解しておきましょう。

＜審査前＞

住み替えローンのサービスを行なっている金融機関は、地方銀行やメガバンクなどさまざまです。銀行によっては、金利キャンペーンを行なっていたり審査基準が異なったりするため、自身の状況に合ったところを選びましょう。万が一、事前審査に通らなかった場合に備えて、複数行の金融機関を候補に挙げておくことが大切です。

＜審査後＞

住み替えの場合、融資の実行日に合わせて旧住宅の売却と新居の決済をする必要があるため、注意してください。融資が可能になるのは、審査終了から約1週間後が目安です。

■住み替えローンを利用する際の注意点

住み替えローンを利用する際は、以下の点にも注意しましょう。

・返済計画は余裕をもって立てること

住み替えローンの利用で最も重要になるのは、ゆとりのある返済計画を立てることです。住み替えローンは一般的な住宅ローンよりも借入額が大きくなりやすいため、場合によっては返済が苦しくなる可能性もあります。将来的に子どもの進学や親の介護、老後の生活などのライフイベントが起きることも考慮したうえで、返済可能な金額を借り入れるようにしましょう。

・住宅ローン控除の適用

住み替えローンを利用した場合でも、住宅ローンの控除が適用されます。自営業の方は毎年の確定申告で、会社員の方は1年目が確定申告、2年目以降は勤め先の年末調整で忘れずに申請を行なっておきましょう。

・買取保証制度を利用する

買取保証とは、住宅が売れなかった際に、不動産会社が直接住宅を買い取ることを保証してくれる制度です。買取保証があれば、融資の実行日までに住宅の買い手が見つからなかった場合でも、必ず住宅を売ることができます。

ただし、買取保証を利用する場合、住宅の売却価格が相場より安くなることを理解しておきましょう。

■まとめ

住み替えローンは、住宅ローンが残っていても新居に住み替えたい場合に便利なサービスです。住み替えローンの利用を検討している方は返済額に注意し、早めの準備を行いましょう。

※　本コラムの内容は令和４年１２月現在の法令などに基づいて作成しております。

　　年度の途中で法令が成立したなどで、本コラムが現時点の法令と異なる場合もございますので予めご了承ください。

　　また、詳細について知りたい方は、所轄の官庁、または、弁護士、税理士などにご相談ください。