住宅の売却前に知っておきたい相場。築年数別の相場などを解説
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住宅の売却前に知っておきたい相場。築年数別の相場などを解説
住宅の売却前に相場を調べる方は多いと思います。思っていた以上に高値が付くこともあれば、反対に安くなってしまうこともあるでしょう。住宅の相場は、何が基準になるのかを知っておくことをおすすめします。
今回は、住宅の売却で相場がどのように決まるのかを解説します。
■住宅を売却した際の相場について
・不動産の売却方法は2種類
不動産の売却方法には、「買取」と「仲介」の2種類があります。それぞれのメリット・デメリットを解説します。
1)買取
買取とは、不動産業者に不動産を直接買い取ってもらう売却方法です。売却まで時間がかからないことがメリットですが、不動産の買取価格は仲介よりも低くなるデメリットもあります。
2)仲介
仲介とは、売主と買主の間に不動産業者が仲介として入り、個人のお客様に不動産を売却する方法です。買取よりも高く売れる可能性がメリットに挙げられますが、売却までに6か月程度の期間がかかることもあることがデメリットと言えます。
・一般的な住宅の相場
買取で不動産を売却した場合には、仲介での売却相場のおよそ7割程度まで価格が下がるのが一般的です。たとえば、仲介では4,000万円程度の成約価格が見込まれる不動産であっても、買取では2,800万円ほどでしか売却できない場合もあります。
・築年数ごとの相場
A「親から相続した不動産を売ろうと思うんだけど、いくらになるんだろう?」
B「いろいろ判断基準はあるんだけど...ご両親が住んでいたってことは、建ててから結構経ってるんじゃないの?」
A「30年くらいかな?それって価格に影響あるの?」
B「不動産は、築年数によって販売価格が大きく変わるんだよ」
<20年以上>
新築から20年以上経過すると、残念ながら建物部分の価値は10%程度と評価されることがほとんどです。これは、不動産業者が査定を行う際の一般的な木造家屋の耐用年数が30年とされていることが影響しています。
売却を検討しているのであれば、更地にして土地のみを売却することも考慮したほうがよいかもしれません。または、売却前にリノベーションやリフォームを施すことで、建物の価値も再評価されるでしょう。
・一戸建てとマンションの違い
一般的にマンションよりも一戸建てのほうが、築年数による売却価格の減少幅が大きくなります。
マンションは鉄筋コンクリート構造であり、もともと備わっている耐震構造や定期的な修繕により、構造が劣化するスピードが遅いと言われています。
反面、一戸建ては木造であることが多く、年数経過による劣化は鉄筋コンクリートに比べ早く進むと言われています。。実際には所有者が定期的な修繕や補強などを行う等、価値の維持をしていたとしても、不動産市場においてはなかなか評価に繋がっておりません。
■中古住宅の売却価格が下がる理由
買取で不動産を売却した場合に買取価格が下がるのは、不動産会社の事情や、売却時の売主の意向などが影響しています。
・修繕費用が差し引かれる
不動産会社が売主より買い取った不動産をそのまま売りに出しても、ほとんどの場合は購入者が現れません。そのため、不動産会社は市場に出す前に破損個所を修繕したり、リフォームやリノベーションを施したりします。
改修や修繕には費用がかかるため、買取価格がその分下がってしまうのです。
・不動産業者の収益分が差し引かれる
不動産仲介であれば、不動産業者は成約時に仲介手数料を受領し、収益を確保することができますが、自社で買取をする場合、仲介手数料をお客様から受領することはできません。自社の収益は、修繕やリフォームに掛かった費用を販売価格から控除した後の金額となります。
販売価格が相場を大きく上回っておれば売れにくくなるため、不動産業者が買取を行う価格はその収益分を見込んで設定されることとなります。
・売主の意向
不動産の買取を選択する売主は、相続による分割などの家庭の事情やローンの返済などの事情を抱えている場合、迅速な現金化を優先されることが多く見られます。
仲介は売却価格が高くなる可能性があるものの、売れるまでにおよそ6か月程度の期間がかかる場合もあります。そのため、価格が低くても早く現金化のできる買取に売主は同意するケースも多いのです。
■まとめ
不動産の売却方法には「仲介」と「買取」の2種類があります。どちらにもメリットとデメリットがあります。また、不動産の価格は築年数の経過によって変動するため、売却を検討するのであればできるだけ早めに行動するのがよいでしょう。