マンションはリノベーションしてから売却するほうがいい?中古マンションの売却方法
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マンションはリノベーションしてから売却するほうがいい?中古マンションの売却方法
中古マンションを売却したい場合、そのまま売却をするか、リノベーションをしてから売却をするか、どちらの価値が高くなるか悩む方もおられるのではないでしょうか。住宅購入では資産価値が重要なので、リノベーションをするほうがよいと考える方もおられるかもしれませんが、場合によっては避けたほうがいいこともあります。
今回は、中古マンションを売却する際の方法について解説します。
■マンションの資産価値とは
マンションの資産価値は、そのまま「売却価格」になるとは限りません。
さまざまな基準や要素を含めて考えていくことが大切です。
・マンションの資産価値は何で決まる?
マンションの資産価値を決める際に基準となるのは、以下の3つです。
- 立地条件:交通機関や医療機関、商業施設などの有無
- 部屋の間取り:生活しやすく特定のニーズに適していること
- 築年数:築25年を超えると緩やかに下落するため、浅いほうが高い
なかでも立地条件は、資産価値を決めるうえで最も重要な観点とされています。
・中古マンションとリノベーション済みマンションの資産価値
マンションをリノベーションして売却する場合、通常の売却価格にリノベーション費用が上乗せされるため、単に中古マンションとして売るよりも、資産価値が高くなりやすいです。
しかし、内装や設備へのこだわりが強すぎると、需要の低さが仇となるため、リノベーションを行う際には、次の人が住みやすいかどうかを重視することが大切です。
■リノベーションマンションのメリットとデメリット
A「室内の住環境さえ注意すれば、リノベーションは不動産を売却する人にとってメリットばかりですね!」
B「いいえ、リノベーションは場合によってデメリットのほうが大きくなることもあるんです。知らないまま売却すると、大損してしまうかもしれませんよ。」
・メリット
<購入希望者に好印象を与えられる>
マンションをリノベーションする最大のメリットは、購入希望者に対してきれいで整った住まいを提示できることです。内装の清潔さは、同じ築年数の不動産と比較して選ぶ際の基準にもなるため、より売却できる可能性が高まります。
<売却前にメンテナンスができる>
リノベーション時に設備の劣化や不具合を直すことで、売却後のトラブルを防止できます。また、新築により近い状態であることを示せるため、購入希望者の購買意欲を引き出すことも可能です。
・デメリット
<リノベーション費用をすべて上乗せできるわけではない>
たとえば同じマンション内に3,000万円の物件と、リノベーションされた4,000万円の物件があった場合、どうしても後者は高い印象を持たれがちです。リノベーションマンションを売却する際は前提として、リノベーション費用を売却価格に上乗せできるのは、一部の金額のみということを押さえておきましょう。
<築年数によっては価値が変わらない>
築年数が40年以上も経過しているような経年劣化の激しいマンションは、そもそもの価値が低いため、リノベーションを行うメリットはほぼないと言ってもよいでしょう。
<自分でリフォームを考えている人には敬遠される>
最近では、自分でリノベーションやリフォームすることを目的に、中古マンションを安く買い求める人が増えています。その場合、リノベーション済みマンションは候補から除外されてしまうことがほとんどです。
■中古マンションをリノベーションして売る際に考えておきたいこと
・クリーニングや掃除だけでも十分なことがある
ハウスクリーニングなどのプロに掃除をお願いするだけでも、十分効果的な場合があります。売却価格も、リノベーションよりリーズナブルになり、買い手が付きやすくなるといった費用対効果も期待できるでしょう。
・トータルコストを考える
リノベーション費用があまりにも高額になりそうな場合は、あえて何もせずそのまま売り出したほうが、トータル的に得をする場合があります。前述の通り、リノベーションマンションは高いほど売れにくいため、損をしてしまうケースもあり得るのです。
・リノベーションマンションを取り扱っている不動産業者に依頼する
リノベーションマンションに慣れた業者であれば、中古マンションそのものの資産価値に加え、リノベーションの価値も適切に評価してくれます。リノベーションをする前に相談しておくのもおすすめです。
■まとめ
リノベーションは、中古マンションの資産価値を高めるのには効果的な方法です。しかし、状況によっては思うように売却が進まず、結果的に資産価値を下げてしまう可能性もあるため、マンションのリノベーションは慎重に行いましょう。