リフォームを前提とした住宅を購入したい!どんな住宅を選ぶべき?
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リフォームを前提とした住宅を購入したい!どんな住宅を選ぶべき?
新築住宅を購入するよりも、中古住宅を購入してリフォームをすることで費用を抑えられる可能性があります。そのため、住宅を手に入れる手段として覚えておくとよいでしょう。しかし、どんな物件でもリフォームに適しているとは限りません。
そこで今回は、リフォームを前提に購入する住宅についてご紹介します。
■リフォームに適した住宅を選ぶポイント
リフォームに適した住宅を選ぶには、以下のポイントを押さえましょう。
・リフォームやリノベーション向き物件の条件
<戸建ての場合>
新しい戸建てであれば問題ありませんが、古い戸建ては「検査済証」があるかを確認しましょう。検査済証とは、設計通り問題なく建てられたという証明書です。
また、築年数が古いと建物の状態の確認・検討が必要となります。築40年以上経過したものは、現在の耐震基準とは異なる旧耐震基準下で建築されている可能性が高く、耐震補強工事が必要となるかもしれません。
<マンションの場合>
マンションは、管理規約でリフォームやリノベーションについて制限があります。事前に管理規約を確認しておきましょう。
・耐震性
A「古くても安く買えるならいいんじゃない?」
B「確かに古い物件は値段が安いかもしれないけれど、安全性に問題がある可能性もあるよ」
A「えっ、そうなの!?どんな危険があるの?」
B「特に気を付けたいのは耐震性だね」
最新の耐震基準は、1981年6月1日に設けられました。そのため、それより古い建物は旧耐震基準であることがほとんどで、リノベーションやリフォームをする際に耐震補強工事が必要となる場合もあります。たとえ建物が安く購入できても、工事費用が高額になることが多いため、結果として割高になる可能性があります。
金融機関によっては、築年数が古いと住宅ローンの審査が通らなかったり、住宅ローン減税が適用されないなどの可能性があるので、注意が必要です。
・建物の構造
<戸建ての場合>
木造の戸建てはさまざまな構造があります。古くからある在来軸組工法はリノベーションや間取り変更がしやすいです。反対に、ツーバイフォー工法やプレハブ工法は構造上、変更できる場所に制限があるので注意しましょう。
<マンションの場合>
マンションには壁式構造とラーメン構造の2種類があります。ラーメン構造のマンションの場合、大幅な間取り変更も可能です。そのため、大規模なリノベーションや間取り変更を考えている場合は、ラーメン構造を選ぶのが良いかもしれません。
・購入予定の物件が抱える問題について
たとえ内覧で見た目がきれいでも、目に見えない部分まで問題がないとは限りません。内覧だけでなく、ホームインスペクション(住宅診断)を受けて、住宅の状態を細かく把握しておきましょう。補修箇所の把握ができれば、リフォームの予算も組みやすくなります。
■リフォームを前提として住宅を購入する際の注意点
リフォームを前提とした物件を購入する際は、下記の4点に注意しましょう。
・予算の配分について
リフォーム代と購入費用を決めるときは、まず物件を購入する金額を優先的に考えましょう。トータルでどれくらい金額かが決まったら物件を探し、残った金額でリフォーム費用の予算を組みます。
先にリフォーム費用を考えてしまうと、本当に必要な工事ができなくなる可能性もあるため、おすすめしません。
・マンションの場合は管理状況もチェック
マンションを購入する場合は、必ず管理状況を確認しましょう。管理が不十分だと、修繕積立金の不足や暮らしにくさを招きかねません。過去の修繕履歴などと併せて、今後の修繕計画についても確認しておきましょう。暮らしやすいマンションは資産価値も高いため、将来売却する際も高値で売却できる可能性があります。
・優先順位を考える
考えておくべきことは、リフォームの内容だけではありません。住宅を購入する際は立地、周辺環境、資産価値などがあります。必要な順に優先順位を考えましょう。たとえば、駅から近い物件は大幅な価格下落が起きにくい一方、購入価格も高くなりやすいです。子育て世帯の場合は、防犯性や交通量なども調べておくなどが挙げられます。
・ワンストップ業者はあり?
不動産業者の中には、物件の販売からリフォームやリノベーションの工事まで、すべて自社で一貫して行なっている「ワンストップ業者」があります。不動産会社はそれぞれ得意な分野があり、リフォームやリノベーションを相談しても、得意分野でなければ対応が難しいかもしれません。しかし、不動産会社や工事の施工会社など、多くの業者と打ち合わせをするのは負担です。できるだけ手間を減らして依頼したい場合は、ワンストップ業者に依頼するとよいでしょう。
ただし、依頼する業者によってはトータル費用が高額になることもあるので、業者の見極めには十分な注意が必要です。
■まとめ
リフォームは住宅の自由度を広げられるため、住宅購入時にはぜひ参考にしていただきたい方法です。しかし、リフォームやリノベーションが難しい物件もあるので、不安な場合は必ず専門家に相談をしてから物件を選んでください。