マンションの購入におすすめの広さは?ポイントをご紹介
コラム
不動産コラム
マンションの購入におすすめの広さは?ポイントをご紹介
不動産を購入するにあたって、広さは非常に重要なポイントとなります。注文住宅や戸建てに比べ、マンションは
間取りの自由度が低く、部屋数や広さにも不安を感じる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、マンションを購入する際の広さについて紹介します。
■マンションに必要な広さ
A「マンションを購入しようと思うのですが、どれくらいの広さにすればいいか悩んでいます。何か目安になるような
ものはないですか?」
B「それなら、国土交通省が出している『住生活基本計画における居住面積水準』を参考にするといいですよ。詳しく
解説しますね!」
・居住面積水準とは
居住面積水準とは、国民が安定したゆとりある住生活を営めるように、国土交通省が定めた「住宅面積の目標」の
ことです。居住面積水準は「最低居住面積水準」と「誘導居住面積水準」に分類され、それぞれ以下の計算式で算出
することができます。
- 誘導居住面積水準(都市居住型、単身者除く):理想とする住宅面積(20㎡×世帯人数+15㎡)
- 最低居住面積水準(単身者除く):最低限必要な住宅面積(10㎡×世帯人数+10㎡)
不動産(マンション)を購入する際は、誘導居住面積水準を目安にするのが基本です。ただし、費用や立地の問題
などでやむを得ない場合は、最低居住面積水準を目安にしましょう。
・世帯ごとの例
世帯人数別(2人、3人、4人)の居住面積は以下になります。
2人 |
3人 |
4人 |
|
誘導居住面積水準 |
55㎡ |
75㎡ |
95㎡ |
最低居住面積水準 |
30㎡ |
40㎡ |
50㎡ |
A「単身者の場合も、計算式に当てはめるんですか?」
B「単身者の場合は計算式で算出しません。誘導居住面積水準が40㎡、最低居住面積水準が25㎡と定められていますね。」
A「最低25㎡あれば十分なんですね!」
B「ただ、単身者がマンションを購入するなら25㎡は現実的な数字ではありません。一般的に住宅ローンは30㎡以上
の物件を対象にしています。住宅金融支援機構の「フラット35」では、30㎡未満のマンションは融資対象外と
なっています。」
・床面積の表記に注意!
A「部屋の広さの目安も分かったし、あとはパンフレットなどの床面積を見比べて物件を決めればいいですね!」
B「ちょっと待ってください。床面積の表記には注意が必要ですよ!」
床面積の表記方法には「内法(うちのり)面積」と「壁芯面積」の2種類があります。
- 内法面積:壁の内側を測ったときの面積(実際に生活できる面積)
- 壁芯面積:壁の芯から壁の芯までを測ったときの面積(実際に生活できる面積よりも広い)
一般的にパンフレットなどに記載されている床面積は「壁芯面積」です。そのため、数字からイメージする広さ
よりも狭く感じる可能性を考慮して、物件を選ぶようにしましょう。
■間取りの考え方
・部屋タイプについて
マンションの部屋タイプには、主に以下の間取りがあります。
- 1R:キッチンと居室(両部屋が扉で仕切られていない)
- 1K:キッチンと居室(両部屋が扉で仕切られている)
- DK:台所とキッチンが一体になっている部屋
- LDK:居間・台所・キッチンが一体になっている部屋
- 1LDK:LDK+1つの居室
- 2LDK:LDK+2つの居室
- 3LDK:LDK+3つの居室
- 4LDK:LDK+4つの居室
4LDKの4つの居室は一般的に、「リビングと一体で使える1部屋と独立性の高い4部屋」という組み合わせが多いです。
A「マンションを購入するなら2LDK以上になると思うのですが、それぞれ適する世帯人数ってありますか?」
B「そうですね、大体の目安は以下になります。」
- 2LDK:夫婦2人、子どもが1人までのファミリー、単身者
- 3LDK:子どもが1〜2人のファミリー
- 4LDK:子どもが2〜3人のファミリー
・物件の形はマンションの価値を決める!?
不動産(マンション)の価値は物件の形状や間取りに左右されます。将来的に売却する可能性も考慮し、少しでも
よい形状の物件を購入することが大切です。
【よい物件の形状】
- 形状が正方形に近い
- 入口が部屋の中央付近にある
- カウンターキッチン
【よくない物件の形状】
- 細長い長方形
- リビングが細長い
- 廊下が長い
- リビングなどの目立つところに梁がある
一般的に長方形の物件形状よりも正方形の物件形状のほうがよいとされるのは、長方形の物件形状は廊下が長くなる
分、居室の面積が小さくなってしまうためです。
不動産(マンション)の価格は一般的に坪単価×専有面積で決まるため、少しでも居室の面積が広い物件を選ぶほうが
お得と言えるかもしれません。
・部屋数と専有面積の広さ、どちらを優先すべき?
部屋数と専有面積のどちらを優先すべきかは、世帯人数によって異なります。子どもが多い世帯は、部屋数を優先する
ことで子ども部屋を確保することができます。一方で、子どもが少ない世帯は部屋数が少なくてもあまり問題がないため、
部屋数よりも専有面積を優先するほうがおすすめです。
■まとめ
不動産(マンション)を購入する際は、広さだけでなく間取りも非常に重要です。
家族が増えたときのことや快適に過ごせるかどうかなどを考慮し、健康的で明るく生活できる間取りを選ぶようにしましょう。