【家の査定を検討中の方へ】査定の準備や大まかな流れ、アピールポイント
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【家の査定を検討中の方へ】査定の準備や大まかな流れ、アピールポイント
大切にした家を売却するときは納得のいく値段をつけてもらいたいですよね。
実際に家を売却する前に、いくら程度の値段がつくのか査定を依頼しましょう。
今回は家の査定をする際の事前準備や大まかな流れについてご案内いたします。
良い部分をしっかりアピールして満足のいく売却につなげてください。
■家の査定を依頼する前にしておくこと
家を売却する際には査定を専門家に依頼しますが、その前にしておくべき準備について解説します。
・住宅ローンの残高確認
住宅ローンが残っている家は、原則としてローンを完済して抵当権を抹消しなければ売却できませんが、他の金融機関から新たに借入れて住宅ローンを完済したり、任意売却や住み替えローンなどを利用したりして売却することも可能です。
いずれにしても、まずは住宅ローンの残高を確認し、家の売却金額で返済できるかどうかを確認しておく必要があります。
・必要書類の確認
家を売却する際には下記の書類などが必要となります。
<共通で必要な書類>
〇本人確認書類
〇登記済証・登記識別情報
〇固定資産税通知書・固定資産税評価額証明書
<戸建ての場合>
〇建築確認済証・検査済証
〇建築設計図書
〇工事記録書
〇土地測量図・境界線確認書
<マンションの場合>
〇管理規約
〇使用細則
〇維持管理費明細書
〇耐震診断報告書
・修復歴と家の状態の確認
売却する家にこれまでどのような修繕を行ってきたかをまとめておく必要があります。
都度修繕が行われてきた家は価値が下がりづらいので、修繕内容をしっかりと記録することで高い評価が期待できます。
・境界線の確認
戸建ての場合、同一名義で長い間同じ土地に住み続けていると、境界線が曖昧な場合もあるので、隣家との土地の境界線を確認しておきます。
査定までに境界線がはっきりしていない場合はきちんと伝えるようにし、引き渡し前までに明確にしておきます。
マンションの場合、開発事業者(ディベロッパー)が明確にしているため、その必要はありません。
・売却相場の把握
査定結果が相場に沿った価格か判断するためにも、条件の近い物件の取引事例を参考に、売却相場を調査しておくことが大切です。
ただし、家の状態によって相場と同じような査定額が提示されるわけではないので、あくまで参考程度にとどめておきましょう。
・売却期日の設定
売却相場などを確認した上で、実際に「いつ売るか」という売却期日を設定します。
家の売買が盛んで、高く売れる時期(引越しシーズンである3月~4月など)に設定する場合も多いです。
・掃除や補修は必要?
不動産会社は部屋の状態にかかわらずきちんと家を査定します。
ただし、部屋の見通しが悪くなるほど散らかった状態や、部屋に残された落書きなどは査定額を落とす要因となります。
ハウスクリーニング業者に依頼をする必要はありませんが、最低限の清掃はしておきましょう。
■家の査定の流れや仕方
事前準備が完了したら、査定を依頼するステップに進みます。
・家の査定はどこに依頼する?
家を売却する際には、不動産会社に査定を依頼するのが一般的です。
査定にあたり、複数の不動産会社に依頼することで、幅広く比較検討ができ、案件も多数確認できます。
担当者との相性も大切です。対応の仕方や質問に対する答えが明確かどうかといった点もしっかりチェックしましょう。
・査定の大まかな流れ
家の査定は机上査定と訪問査定の2種類があります。
机上査定は簡易査定とも言い、物件自体を見ることなく、おおよその条件を参考に金額を算定します。売却を検討し始めた頃に一括サイトで机上査定を申し込むイメージです。
一方、訪問査定は机上査定を行った後、不動産会社の担当者が実際に家の中を見ることで、なるべく正確に価値を評価し、査定価格を算出します。
・家の査定を左右するポイント
家の査定評価を高くするためには、家自体の評価と周辺環境に対する評価がポイントとなります。
家自体では、築年数、間取りと広さ、メンテナンス状況、水回りの状況、耐震対策、日当たりのよさ、マンションであれば共有部分の使いやすさや清潔さなど、快適な状況となっているか評価されます。
周辺環境では、最寄り駅までの距離や、近隣に病院や学校、商業施設などがあるかも重要なポイントとなります。
■家の査定額を依頼するときの注意点
不動産会社に家の査定額を依頼する際の注意点について解説します。
・家の査定は複数に依頼する
家の査定にあたり最初から1社に限定せず、複数の不動産会社に依頼することが大切です。
1社だけの査定価格の場合、客観的な妥当性が判断できないため、3~4つ程度の不動産会社での査定価格を比較しましょう。
・査定額と家の売却価格は異なる
前述のとおり、査定額は実際の売却価格とは異なります。
不動産会社は、売主のためにも自社利益のためにも、少しでも高い査定価格を設定しがちですが、実際の売却価格はそれよりも下振れするのが一般的です。
・リフォームは査定前にしない
査定価格を上げるために査定よりも前にリフォームするのは避けた方が良いでしょう。
リフォームにかけた費用より高く売れるとは限らないからです。
リフォームをするなら査定額の根拠を理解した後、必要があれば検討してみるのも良いかもしれません。
・家の状態をありのまま伝える
査定時には不具合や欠陥を正直に伝えることが重要です。
不動産の売主には物件引渡し後の一定期間に渡り契約不適合責任が課せられます。
不具合や欠陥を隠したまま家を売ると売主の責任問題となり、慰謝料の支払いや契約解除へ発展する場合があります。
家を売却する際、事前準備や注意点を把握し、不動産会社にしっかりと家の状況を伝えることで適正な査定が行われ、販売活動もスムーズとなります。そうすることにより、早期に高い価格での売却が期待できるようになります。
※本コラムの内容は令和3年2月25日現在の法令等にもとづいております。年度の途中に新税制が成立した場合や、税制等が変更されるケースもありますのでご了承ください。 また、詳細について知りたい方は、お近くの税務署や税理士などにご確認ください。