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余裕を持って住宅ローンを組むには?自分の借り入れ上限額を知ろう

コラム

不動産コラム

住宅ローンは月々の支払い額に無理がないことが最優先

まずは、自分の借り入れ限度額を算出し、ローン返済の基本的な事柄を知ってから、ゆとりある新生活を手に入れるためのマネープランを練りましょう。

3つの条件にあてはめて、融資限度額を算出しましょう

融資限度額には、①金融機関の融資限度額、②融資割合からみた限度額、③返済負担率からみた限度額、と大きく3つの条件があります。
①〜③の条件にあてはめて算出してみます。

銀行などの民間金融機関では、物件価格に対する借入額や、年収に対する年間の返済額の割合から、住宅ローンの融資限度額の基準を定めています。一般的な目安は、物件価格の80%以内です。
例えば、年収800万円のAさんが、頭金1,000万円で毎月の返済額は15万円までと考え、5,000万円の物件の購入を検討しているとします。
①の金融機関の融資限度額は、物件価格のおよそ80%ですから、5,000万円×80%=4,000万円です。

次に②の融資割合からみた限度額で試算しましょう。
融資割合とは、購入したい住宅価格に対する借入額の割合のことで、借入額÷物件価格×100=融資割合(%)で試算できます。
借入額は頭金を除いた金額ですので、4,000万円÷5,000万円×100=80%で、融資割合は80%になります。

最後に③の返済負担率からみた限度額です。
返済負担率とは年収に占める住宅ローンの年間の返済額の割合です。
年間返済額÷年収×100で試算します。Aさんは、返済額は月15万円までと考えていますから、(15×12)÷800×100=22%となり、返済負担率は22%です。

あくまでも目安ですが、②の融資割合が80%未満で、③の返済負担率が25%未満であれば、金融機関の住宅ローン審査がすんなり通過すると言われています。
しかし、②の融資割合が80%で、ぎりぎりで超えてしまっています。堅実な返済プランを考えるなら、頭金をあと100万円調達しておくと、融資割合が78%になることがわかります。
Aさんの試算を参考に、実際にご自身の条件を計算式に当てはめて、自分の借り入れ限度額がどのくらいになるのかを調べておきましょう。

返済負担率が高めでも、借り方次第で融資限度額を増やすことも

返済負担率は、あくまでも目安。35%まで借り入れ可能といわれていますが、実態を見ると20%弱から20%台にとどまっています。
金融機関は堅実な返済プランを望みますが、これまでに蓄積した情報をもとに個々に審査をして、返せそうかどうかを判断しています。ですから、返済負担率が高いというだけで、すぐに物件購入を諦めてしまうことはありません。 借入期間を延ばせば、その分借り入れ限度額を増やせるなど、借り入れ方によって住宅ローン審査が通ることもあります。不動産会社や金融機関に相談して、情報収集を行うとよいでしょう。