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媒介契約のメリット・デメリット ~専属専任? 専任? 一般?~

コラム

不動産コラム

不動産を売却する際、買ってくれる人を自分で見つけたり、複雑な契約事務を行ったりすることは難しいため、通常は不動産会社へ依頼することとなります。
この依頼の際に不動産会社と締結する契約を「媒介契約」といいますが、どうやらこの媒介契約にはいくつかの種類があるようです。
とある売却時に関するアンケートでは「専属専任媒介契約」という種類の形態が選ばれているようですが、これは一体どういうものなのでしょうか?
ここでは、媒介契約に対してのご説明をしたいと思います。

専属専任媒介契約

まずは専属専任媒介契約からみていきましょう。

・メリット

この契約のメリットは、比較的売却までのスピードが早いという点です。 依頼を受けた不動産会社は、契約日から5日以内に指定流通機構へ物件を登録しなければならない義務を負っています。
そのため、物件の情報がただちに全国の不動産会社の間で共有されることとなり、直接依頼を受けていない会社も不動産購入を希望するお客様に対して、その物件を紹介することができるため、比較的、早く売却されることになります。

・デメリット

この契約では、売主が売却を依頼する不動産会社、実際に媒介契約を締結した1社のみに限られてしまいます。そのため他に良い条件などで物件の買い入れを申し込まれたとしても、契約を締結した1社を通さずに売却をすることはできなくなっているのです。
また、「自己発見取引(友人からの紹介や身内など、売主自らが発見した買主への売却)」も制限されているため、注意してください。

専任媒介契約

次に専任媒介契約について説明します。この専任媒介契約は、先に説明した専属専任媒介契約と大差はありません。ただ、一部異なる点もありますので、メリットとデメリットの紹介とあわせて見てみましょう。

・メリット

専属専任媒介契約では認められない「自己発見取引」が認められるため、いま提示されている買い取り条件よりも、良い条件で買ってくれる買主を自分で見つけられた場合、物件をその方へ販売することができます。
また、依頼を受けた不動産会社は、契約日から7日以内に指定流通機構へ物件を登録しなければならない義務を負っているため、専属専任媒介契約と同じように全国の不動産会社の目に触れることができるため、比較的早く売れやすいといえるでしょう。

・デメリット

専属専任媒介にも共通しますが、複数の不動産会社へ依頼ができないという点がデメリットとして挙げられます。
しかし反対に、物件の売買における窓口が一本化されることで、売却がスムーズにいくことの方が多いというのが現状ではないでしょうか。

一般媒介契約

最後は一般媒介契約です。

・メリット

先の2つの媒介契約にあった制限はなく、この契約では複数の会社へ依頼することもできますし、自己発見取引ももちろん可能です。この点が最大のメリットといえるでしょう。

・デメリット

デメリットとしては、複数の会社に売却のための窓口ができることで、悪い方向へと競争原理が働きやすいということです。
つまり、売却を急ぐあまり、物件の購入希望者との値段交渉に負けやすくなり、相場より少し低い値段であっても物件の販売をしてしまう可能性が存在するのです。
もちろん、しっかりとした不動産会社へ申し込み、相場よりも低い値段を提示されたときには、断れば大丈夫ですので、あまりナーバスになる必要はありません。

いかがでしたでしょうか? 以上が3つの媒介契約の種類の特徴です。
物件売却を検討されている方の事情によって、どの種類の契約を選択するべきか変わります。
迷われた際には、不動産のプロフェッショナルである不動産会社に、ある意味「お任せできる」専任媒介契約を選んでみてはどうでしょうか。