【2024年8⽉発表】分譲マンション賃料月別推移
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東京カンテイ プレスリリース / 分譲マンション賃料 2024年8月15日
三大都市圏・主要都市別/分譲マンション賃料月別推移
首都圏7月 前月比-1.0%の3,632円/㎡と9ヵ月ぶりの下落、平均築年数の進行などが影響
近畿圏は大阪エリアの弱含みで反落も堅調な正味トレンドは維持 中部圏は2,000円の大台を回復
【7月の分譲マンション賃料 三大都市圏・都府県】
2024年7月の首都圏・分譲マンション賃料は、平均築年数が進んだことや東京都の事例シェアが縮小したことなどが影響し、前月比-1.0%の3,632円/㎡と9ヵ月ぶりに下落した。都県別で見ると、平均築年数が0.5年ほど進んだ東京都(-0.6%、4,187円/㎡)や神奈川県(-1.3%、2,910円/㎡)ではともにマイナスを示した。また、千葉県(-0.2%、2,020円/㎡)では僅かながら4ヵ月連続の下落となった。一方、埼玉県では事例数が最多で賃料水準も高いさいたま市が牽引する形で、+1.6%の2,222円/㎡と3ヵ月連続で上昇している。
近畿圏では築古事例が増えた大阪エリアの弱含みを受けて、圏域平均は前月比-0.3%の2,332円/㎡と小幅ながら7ヵ月ぶりに下落した。大阪府では堅調な正味トレンドを維持しつつも平均築年数が19.4年→20.0年とやや進んだために、-0.2%の2,707円/㎡と僅かながら下落に転じている。一方、兵庫県では+0.2%の1,804円/㎡と僅かながら2ヵ月ぶりに上昇したが、5月の水準を上回るまでには至らなかった。
中部圏では前月比+2.4%の2,013円/㎡、愛知県では+2.3%の2,075円/㎡と、築浅事例が増えたことで大幅に上昇した。なお、中部圏が2,000円台に達したのは昨年3月以来。
三大都市圏および都府県 直近1年間の分譲マンション賃料 (単位:円/㎡)
【7月の分譲マンション賃料 三大都市圏・主要都市】
首都圏主要都市の分譲マンション賃料は、東京23区で前月比-0.3%の4,324円/㎡と小幅ながら2ヵ月ぶりに下落した。各築年帯の賃料推移を見ると、直近の最高値を更新したのは「築30年超」のみで、大半の築年帯では季節要因も相俟って今年記録したピークから水準をやや下げて推移している。横浜市(-1.3%、3,188円/㎡)や千葉市(-1.1%、2,133円/㎡)では平均築年数が1年ほど進んだこともあり、ともにマイナスを示している。一方、さいたま市(+5.0%、2,771円)では賃料水準が比較的高い大宮区・浦和区・南区で築浅事例の増加が続いており、直近3ヵ月間で大きく水準が押し上がる結果となった。
近畿圏では大阪市で前月比+0.7%の3,182円/㎡と7ヵ月連続で上昇した。各築年帯の賃料推移を見ると、「築6年~10年」を除いて軒並み上昇するなど力強さが窺える。一方、神戸市では-0.8%の1,934円/㎡と前月に引き続き下落した。前年同月比がマイナスを示すケースも増えており、正味トレンドにもやや陰りが見られ始めている。
名古屋市では平均築年数がやや若返ったこともあり、前月比+2.2%の2,206円/㎡と大幅に上昇した。「築5年以内」以外はピークを下回りつつも、高水準にて安定推移を示している。
主要都市別 直近1年間の分譲マンション賃料 (単位:円/㎡)
「三大都市圏・主要都市別/分譲マンション賃料月別推移」について ●集計方法:賃料データは、東京カンテイのデータベースに登録された分譲マンションの "月額募集賃料"を行政区単位に集計・算出し、㎡単価に換算して表記。 ●集計対象:ファミリータイプのみ(専有面積30㎡未満の住戸、事務所・店舗用は集計から除外) ●集計地域および直近3ヵ月の流通事例数 首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県) :54,099件 |
本プレスリリースに関するお問い合わせ先︓ (株)東京カンテイ 市場調査部
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